不動産購入時に気をつけることー③耐震性能

第①回 概要はこちら

前回第②回 前編はこちら

 

地震(立地では地盤、建物内では耐震性能)

の中で地盤についての考え方は前回でご紹介しました。

いくら地盤が良くても建物の耐震性能が低いと地震には耐えられません。

日本はこれまで大地震の度に建築基準法が見直され、耐震基準が定められました。

詳しいことは他サイトでも多く解説していますので省略しますが、大きく5つの区分ができます。

 

・旧耐震基準及びそれより以前

・新耐震基準

・2000年基準のうち、耐震等級1

・2000年基準のうち、耐震等級2

・2000年基準のうち、耐震等級3

 

現行ではこの「新耐震基準」をクリアしていると最低限の性能を確保できていると言われ、

減税や補助など優遇措置も取られています。

しかしながら、「最低の基準」であり、阪神大震災を契機に2000年基準が定められ、

現在は2000年基準が新築のベースとなっております。


では2000年基準のうち耐震等級1が大丈夫なのか、という所で起こったのが熊本地震です。

熊本地震では新耐震基準でも多く倒壊し、また耐震等級1及び2の建物でも倒壊全壊が確認されております。

一方耐震等級3は倒壊全壊はゼロ。半壊一部損壊が2棟あっただけで、他は全て無被害(14棟)でした。

(参考:一般社団法人くまもと型住宅生産者連合会より)

耐震等級1及び2も、60%以上が無被害だったものの、全体の6%が倒壊全壊してしまいました。

この倒壊全壊レベルは命の危険性(圧死窒息死火災)があります。

半壊レベルは命は助かるかもしれませんが、住み続けることは事実上不可能でしょう。

やはり半壊もしない、一部損壊レベルにするのが基本だと思います。

そのためには耐震等級3が基本的には必須になるでしょう。

耐震等級1や2は、命は守る(可能性は高い)けど家は守れない、と考えたほうが無難です。


新築は耐震等級3を迷わず選びましょう。

・新築時に耐震等級を1→3に変更するのは比較的容易で費用も数十万円のアップで済みます。

・一方火災保険のうち地震保険は、耐震等級1は10%の割引、耐震等級2は30%、耐震等級3は50%の値引きとなりますので、長い目で見れば確実にペイできます。

 

難しいのは改修です。

改修の場合耐震等級3にするには構造の専門家と進める必要があります。

大規模改修で基礎から屋根までやり直す場合には合わせてできることでも、

一部改修等ではそこまで性能を上げることができません。

その中でも最大限の性能を上げることを考える、

考えていただける建築士や工務店に頼むのが一番です。

「耐震等級3?そんなの無理だよ。」と一蹴されるようでしたら、

頼まないほうが吉です。

次回は、地震の最終回。地盤と耐震性能の合わせについて。