不動産購入時に気をつけることー②地震被害を軽減するためには

前回、不動産購入時に気をつけるリスクとして、

外側(立地) 浸水害、土砂災害、津波

内側(建物内)ヒートショック、熱中症、転倒・転落

そのどちらにも関わるのが、

地震(立地では地盤、建物内では耐震性能)

火事(立地では密集地域等、建物内では避難経路や消火設備等)

として列記しました。

この中で最も関心のあるのが「地震」になると思います。

一方、地震が危険なエリアとはどこかといえば、日本全国危険なわけで身も蓋もありません。

地震は不動産の外側と内側に関わります。

外側は地盤。内側は耐震性能になり、その掛け算が地震に対して不動産の持つ強さといえます。

 

「地震」から守る不動産 = 地盤の状況 × 不動産の耐震性能

 


地盤

 

まず地盤ですが、ピンポイントでその不動産の地盤状況が知りたい場合は、

地盤の専門会社に計測してもらうことが一番です。

もしくは不動産の履歴において計測データがある、計測後改良データがある場合もあると思います。

一連の分譲エリアであれば計測しているケースが多いですし、

購入予定の不動産が近年の共同住宅の場合は、計測後改良して計算した建物が立っているはずです。

個別の物件で買おうとしている土地が不安だ、買おうとしている中古戸建の地盤が不安だ、

という場合、不動産会社と売主様に頼んで契約前に計測するという手をオススメします。

もちろん数万円かかりますが、どう転ぶにせよ見合った投資になると思います。

私も過去数件、購入前に計測して結果が悪く購入を見送ったお客様、購入を進めたお客様がいます。

 

もっと気軽に全体的な(地理的に)危険度を知りたい、という場合は、2つ方法があります。

1.地盤の情報を見る

一つは、国立研究開発法人防災科学技術研究所が運営しているJ-shis地震ハザードステーション

活断層、想定地震地図、被災人口などの指標が地図メッシュで把握できます。

対象となる不動産がどれに属しているか、それを把握するだけでも大きく違うと思います。

見方としては

①巨大地震が発生しやすい場所かどうか

②地震が発生した際に揺れやすい場所かどうか

で、地盤を見る場合は上記②になります。

色々な指標があるのでわかりにくいのですが、オススメは「表層地盤」―「地盤増幅率」の指標で、

1.2のラインを境に考てみて下さい。

これは、構造の専門家の山辺先生が住宅医スクールの講義でおっしゃっていたことですので、

客観的な判断材料といえます。

試しに覗いて見ると東京・大阪・名古屋はかなり悪い結果です。

住むところがないじゃないかと言われそうですが、この指標の地盤増幅率が2.0以上の場所は、

S級にリスクが高いと判断していいと思います。そのうえで個別に地盤調査し改良するべきでしょう。

熊本地震の大きな被害があった益城町も2.0以上のエリアが占めていました。

2.土地の歴史を見る

2つ目は古地図、古航空写真をみることです。

国土地理院が場所から過去の航空写真

地形図などを公開しているサイトがあります。

地図・空中写真閲覧サービス

また上記地図を加工して重ね合わせができるサイトも複数ありますので、

使い勝手のいいものを選んでみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本は明治以降の地形図になりますが、江戸時代の地形図が欲しい場合は、

国土地理院本体を見ていただければ一部あります。

よくある、以前は沼だった、湿地だった、というのも明治以降ならある程度わかるでしょう。

地名から判断するというのもありますが、その場合は正確には地誌を見ていく必要がありそうです。

 


地盤の結論

☆地盤増幅率2.0以上は避ける、または計測の上きちんと地盤改良を施す

☆古写真や地形図を見て、沼地や池、湿地帯の場合は気をつけましょう

 

次回は地震、耐震性能について述べます。